個人年金保険は選び方で苦戦される方が多い傾向にあります。多彩なラインナップがあるのは嬉しいですが、逆に何を基準にすればいいのかわからない難しい商品でもあります。そこで興味がある方に向けて、個人年金保険の正しい選び方や個人年金保険の特徴などをメリット・デメリットと合わせて解説していきます。
個人年金保険の特徴
個人年金保険は老後の生活資金にプラスするもので、公的年金に上乗せすることが目的です。日本の年金制度は国民年金や厚生年金などの公的年金があり、給付の財源に関して将来大丈夫なのかという声も近年よく聞かれるようになっています。
まっさん先生
公的年金とは別に私的年金というものがあり、個人年金保険は私的年金に含まれ「任意」で加入することが一番の特徴です。
個人年金保険のメリット
個人年金保険の選び方が難しく感じるのは、保険市場に様々な商品があるためです。それぞれに異なる特徴や魅力があるでしょう。一般的に考えられる個人年金保険のメリットは、まず老後資金を自分で準備できることが魅力になります。
公的年金は収入により違いますが、それだけでは老後が心配になるのも当然です。個人年金保険は定期預金とは違い、一度払い込んだものは簡単に引き出すことはしないため、自然と老後の準備ができるのもメリットになるでしょう。
そして確定申告の際、所得税の控除対象になることも個人年金保険のメリットです。
個人年金保険のデメリット
個人年金保険は年金の受け取り開始時期が、60歳や65歳など設定が可能になっています。それ以前に受け取ることができない商品がほとんどで、中途解約した場合に元本割れする可能性があるので注意が必要です。契約する際にその点もきちんと理解して、保険料の払い込みや負担額を考えることが大切でしょう。
また個人年金保険は種類が多いので、保険に詳しくない人は詳しい知人に相談したほうがより良い商品を選べるでしょう。気軽に選べないものであることも、銀行の普通貯金とは違った特徴になります。
【メリットデメリットまとめ】
メリット |
デメリット |
老後資金を自分で準備できる
所得税の控除対象になる |
元本割れする可能性がある
商品が多く気軽に選べない |
個人年金保険の種類について
個人年金保険の選び方で色々判断することがあるのは、受け取り期間の違いや運用方法などの違いがあるためで必然的に種類が多くなります。では個人年金保険の主な4種類についてそれぞれご説明していきましょう。
- 終身年金保険
- 確定年金保険
- 保証期間付有期年金
- 夫婦年金
終身年金保険
終身年金保険は契約したときに決めた年齢から、被保険者が死亡するまで年金を受け取ることができます。期間中に被保険者が死亡した場合に、残存期間に対応する年金や一時金が受け取れる保証期間が付いたものも存在します。
確定年金保険
生死に関係なく一定期間年金が受け取れることが特徴の確定年金保険は、契約時に定めた期間に年金をもらうものです。
万が一受け取り期間中に被保険者が死亡したときは残りの期間分の年金、もしくは一時金が支払われるシステムになっています。
保証期間付有期年金
終身年金と確定年金のどちらの要素も持ち合わせたものが、保証期間付有期年金です。契約時に決めた年金受け取り期間中は被保険者の生死に関係なく年金を受給し、その間に死亡した場合は残り期間の年金、一時金が支払われます。さらに年金受け取り期間中は一生涯ではありませんが、一定期間の間年金を受給できます。
夫婦年金
戸籍上の夫婦いずれかが生存している限り受給できるのが夫婦年金です。夫婦共に亡くなるまで一生涯受け取れるものなので、夫婦が一緒に老後の生活資金を考える場合にメリットがあります。
個人年金保険の選び方は5つのポイントをチェック
個人年金保険の選び方で後悔しないよう、大切な5つのポイントをご紹介いたします。
- 年金の受け取り期間を考える
- 返戻率を考える
- 保険の種類を考える
- 保険の種類を考える
- 必要な受給金額を考える
安心した老後が送れるようにあらゆる角度から判断してみましょう。
年金の受け取り期間を考える
個人年金保険の選び方でとても大切なのは年金の受け取り期間です。老後の生活資金がメインの目的になりますので、いつから受給するかタイミングはそれぞれのライフスタイルも関係します。一般的には個人年金保険の受取期間は「一括」「年金形式」があります。65歳になったら一括で受け取る形式、または65歳になったら受け取り期間10年間を年金形式で受給するといった形式があります。
このため受給された年金をどのように使うのか、どの方法が自分に合っているのか老後生活をイメージして選ぶようにしてください。
まっさん先生
世帯主の個人年金保険の受給開始は60歳が多い傾向にあり、給付期間は10年間を設定している人が多いようです。
返戻率を考える
保険商品は途中で解約した場合に戻ってくるお金があり、その割合となるのが「返戻率」です。老後の生活が目的の保険なので解約はあまりしないかもしれませんが、万が一を想定してできるだけ返戻率の高い個人年金保険に入ることがおすすめです。
個人年金保険は普通預金のように扱うことはできなくても、将来のための蓄えで貯蓄性がある保険です。返戻率が高い商品も多く、保険料の払い込み期間を短縮する「短期払」にすると返戻率が高くなる可能性もあるので確認してみましょう。
返戻率を比較する際は保険商品の内容を精査することも大切ですが、保険加入の目的をきちんと考えておくと解約の可能性や保険料の普段などもわかりやすくなります。
まっさん先生
返戻率だけで個人年金保険を決定することはできませんので、判断ポイントのひとつとして把握しておくと安心です。
保険の種類を考える
個人年金保険の種類は様々ですので、受け取り期間や方法の違いや受給額の特徴などを理解して自分にあった保険の種類を選びましょう。その際に参考にしたいのは加入する「目的」です。受給した年金をどのように使うのか明確にしておくと、保険の種類が選びやすくなります。たとえば公的年金の不足をカバーするなら、同じような要素があるものが安心でしょう。
老後の人生を豊かに過ごすことが目的であれば、旅行や趣味の資金として受け取り期間を考えることもできます。将来のためとざっくり考えて保険を選んでしまうと、ライフプランとは違う形で受け取ることになりかねません。それぞれの個人年金保険の特徴と目的をマッチさせると納得ができます。
保険料の支払い方法と納付額を考える
個人年金保険は主に3通りの支払い方法があります。保険料全額を一度にまとめて支払う「一時払い」、保険会社に保険料全額を預け保険会社が毎月保険料を支払う方法の「全期前納払い」、そして年金を受け取る期間と受給金額で保険料を計算する年金建てや、払い込み機関と払込金額で保険金を算出する保険料建てなどに分かれる「定額払い」があります。
契約時点でまとまったお金があるかないかによっても、支払い方法は選択肢が絞られるでしょう。
必要な受給金額を考える
個人年金保険の選び方は老後に必要になる資金をシミュレーションして、受給したい年金額を考えることがポイントです。日本人の平均寿命で考えると、65歳以降の生活は20~25年続くことが想定されます。その間に必要な生活費は、二人以上の世帯で平均すると1か月29万円と令和2年に実施した世論調査でわかっています。
すると老後は7,000万円~8,700万円が理想的なので、定年後の退職金や公的年金から差し引き、個人年金保険でいくら上乗せすればいいか受給額の目安がわかってきます。世帯平均の基本年金金額は月額で8万円前後、個人年金保険は月額10万円前後の受給額が多い傾向があります。
まとめ
個人年金保険の選び方次第で老後の生活は大きく変わります。判断できない場合は保険のプロに相談することもおすすめなので、保険商品に納得してから契約をすることが大切でしょう。
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