副業詐欺・トラブルが急増中|詐欺事例や安全な副業・兼業をするためのポイントも解説
最近、副業詐欺の被害に巻き込まれる人が多くなっています。2024年7月には、大学生などをターゲットにした副業詐欺事件で、リーダー格と見られる容疑者が逮捕されることになりました。また、詐欺まではいかなくても、副業によるトラブルも増加傾向にあります。
では、副業詐欺とは一体どういったものなのでしょうか。また、安全な副業を見極めるためのポイントはあるのでしょうか。今回は、副業詐欺や副業トラブルの実態を確認したうえで、安全な副業・兼業と出会うためにチェックしておきたいポイントを解説します。
INDEX
副業詐欺・副業トラブルとは?
いわゆる副業詐欺に法律上の明確な定義はありません。ただ、弁護士などの法律家の間では、副業に必要な情報商材や副業そのものを用いて、副業をやる側から金銭をだまし取る行為のことを副業詐欺と呼ぶことが多くなっています。
副業詐欺・副業トラブルは急増傾向にある
近年では、日本政府が働き方改革実行計画のなかで副業・兼業を推進したことから、副業に関心を持つ個人・法人が多くなっています。そして同時に増えているのが、金銭をだまし取る仕組みとして副業に目をつける悪徳業者です。
消費生活センターの報告では、「SNS をきっかけとして、著名人を名乗る、つながりがあるなどと勧誘される金融商品・サービスの消費者トラブル」の相談件数は、2022年~2023年というたったの1年間で約9.6倍も増加したことがわかっています。
在宅でできる安全な副業について「在宅でできる副業の種類・お小遣い稼ぎに人気があるものはどれ?」の記事で紹介しているのでぜひご覧ください。
副業詐欺・副業トラブルの具体例
副業詐欺を行なう悪質業者は、あの手この手で働く人からお金などを搾取しようと考えます。そのため、副業詐欺といっても、その手口は非常に多彩です。ここでは、副業詐欺・副業トラブルにおける代表的な4つの事例・特徴を紹介します。
- 初期費用(登録料や教材費など)が高額である
- 作業ミスで高額な違約金を請求されてしまう
- 仕事をやめさせてもらえない
- 著名人や有名人になりすましている
初期費用(登録料や教材費など)が高額である
2024年7月にリーダー格が逮捕された詐欺被害は、サイト登録料などの名目で副業に興味を持つ人などから1人あたり30万円近くをだまし取ったものでした。
私たちが副業をすれば、作業用のパソコンや電気代といった必要経費や、作業をするための手間などは自ずとかかるものです。また、例えば事務作業であれば、WordやExcelといった文書作成ソフトの指定バージョンの購入を求められ、費用がかかることがあるかもしれません。
一方でいわゆる副業詐欺の場合、初期費用・登録料・教材費用・マニュアル代といった名目で、世間一般の常識とははるかにかけ離れた数十万円~百万円などが請求されることが多いです。また、それだけ多くのお金を払っても副業収入がほとんど得られなかったり、損をする人が多かったりするからこそ、副業詐欺として相談されることが多い事案となっています。
作業ミスで高額な違約金を請求されてしまう
高額な初期費用の請求もなく、途中まではそれなりに報酬が振り込まれていても、ある段階から急に仕事の難易度が上がり、作業ミスをした段階で逆に高額な違約金を請求されるケースもあります。
「マネーロンダリングの疑いがある」といった理由から振込が行われなかったり、保証金を入金しても約束の支払いがなかったりケースもあります。
仕事をやめさせてもらえない
これはいわゆる闇バイトにもいえることですが、以下のような理由から「仕事をやめたい」と申し出ても、やめさせてもらえないケースも多くなっています。
- 仕事内容が難しすぎる……
- 作業内容や契約条件が当初の話とは大きく異なっている……
- 公序良俗に反する仕事内容である……
- 理不尽な脅しや請求を受けた…… など
この場合、初期の段階で運転免許証・健康保険証・マイナンバーカードなど身分証明書の写真提出を求められているケースが多いです。そうすると、相手の求めに応じられなくてもそこから逃げることができなくなります。
著名人や有名人になりすましている
先ほどの統計データで少し触れたとおり、近年では、人気のインフルエンサー・有名経営者・経済学者などを名乗った偽広告で投資・副業をすすめ、お金をだまし取る事案も増えるようになりました。
詐欺広告や詐欺サイトに有名人の顔写真・名前などが掲載されていれば、「あの人がすすめるのだから間違いない!」などの理由から、広告内容も信用されやすくなってしまいます。
このケースでは、自身の名前や顔写真を使われた有名人も被害者であることから、SNSのプラットフォーム企業に対して訴えや申し出が行われています。
副業詐欺・副業トラブルの事例と詳細
事例・特徴 | 詳細 |
---|---|
初期費用が高額 | 高額な初期費用を請求され、実際にはほとんど収入が得られない。 |
高額な違約金を請求される | 作業ミスにより、高額な違約金を請求されるケース。 |
仕事をやめさせてもらえない | 「やめたい」と申し出ても、様々な理由で仕事を辞めさせてもらえない。 |
有名人になりすましている | 有名人を名乗る偽広告で投資・副業をすすめられ、騙されるケース。 |
副業詐欺・副業トラブルに遭わないためのポイント
ここまで紹介したとおり、副業詐欺や副業トラブルの手口は多種多様です。また、AIやSNSなどのデジタルサービス・技術が発達すれば、さらに新たな手法が生まれるかもしれません。
ただ、悪徳業者を見極めるポイントを知り、早期の段階でそれを実践すれば、怪しい仕事に巻き込まれる前に逃げたり距離をとったりすることも可能となります。
ここでは、副業初心者でもチェックできる4つのポイントを解説します。
- 初期費用や料金を事前に支払う必要がない
- 「楽に稼げる」系はない
- 会社名を検索してみる
- クラウドソーシングなどの仲介サイトを使う
初期費用や料金を事前に支払う必要がない
仕事を始める前に、以下のような初期費用を払わなくて良い点は大事なポイントです。
逆にいえば、最初にお金を払ってしまえば、「悪徳業者が音信不通になる」や「初期費用分の収入が得られない」などの問題が生じるリスクが高まるでしょう。
- システム利用料
- サービス登録料
- マニュアル代
- コンサル料
- 講習料
- 商品購入費用 など
最初から数十万円以上の初期費用がかかる場合、特に注意が必要です。
「楽に稼げる」系はない
悪質な副業サイトには「1クリックで1日5万円」や「1日10分で月収30万円」といった言葉が並びがちです。しかし実際は、楽に稼げる仕事は「ない」と思ったほうが堅実になります。
副業・兼業でそれなりの金額を稼ぎたい場合は、自分のスキルを活かしたり少しずつキャリアアップできたりする仕事を選んだほうがよいでしょう。
会社名を検索してみる
副業サイトに企業名などがある場合、その情報を使ってインターネット検索してみるのも一つです。すでに多くのトラブルが起こしている場合、SNSや口コミサイトなどに悪評が出ている可能性もあります。
電話番号・住所などで検索をして実態が掴めない場合は、その段階で「怪しい会社かも?」と断定してしまったほうがトラブルに巻き込まれにくいでしょう。
クラウドソーシングなどの仲介サイトを使う
企業や仕事内容の見極めが難しい場合、クラウドソーシングなどの仲介サイトを活用するのもおすすめです。
多くのクラウドソーシングでは、発注者と受注者の両方に本人確認書類の提出を求めたりしています。また、仕事の終了後は両者が評価を行なうため、その情報をチェックすることで怪しい業者との関わりも避けやすいです。
なお、多くのクラウドソーシングは、報酬の10~20%ほどのサービス手数料がとられます。ただ、この手数料で安全性を購入していると考えれば、払って損はないお金といえるかもしれません。
詐欺事例や安全な副業・兼業をするためのポイントのまとめ
悪質な業者は、有名人の顔写真を使ったり「たった1日10分の作業で月30万円が可能」といった言葉を並べたりして、働く人からお金を騙し取ろうとします。また、その手法は多様化・複雑化しています。
収入アップに向けて副業を始める際には、本記事で紹介したポイントを確認したうえで、安全性の高そうな企業に問い合わせなどをすることをおすすめします。
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